↑Arduinoで動かした、カラーの有機EL。
カ ラーの小型有機EL、品番SSD1331を動かしてみました。
前回ご紹介した、モノクロSSD1306 の姉妹機みたいな存在です。
解像度は、横96ピクセル×縦64ピクセルと、モノクロSSD1306(横128ピクセル×縦64ピクセル)と比べ、小さくなっています。
画面は小さくなっていますが、カラーが表現出来るため、情報量が多く、Arduinoの記憶メモリでは、1枚描写するのが精一杯です。
今回はアマゾンで購入しましたが、秋月電子でも購入できるようようです。
Amazon : VKLSVAN 0.95インチ SPI OLEDディスプレイモジュールフルカラー SSD1331 Arduinoに対応 ¥1389(税込)
秋月電子 : 有機ELディスプレイ 0.95インチ 96×64ドット RGB ¥1280(税込)
【Arduinoを使い、ビットマップ画像を表示】
■回路図
回路はモジュールのため、写真のように非常に簡単です。
モノクロSSD1306同様、SPI通信しているようです。
■プログラム
プログラムですが、有機ELのような複雑なデバイスを動かす時は、ライブラリーを使うのが一般的です。
ライブラリーを使わないでプログラムしようとすると、時間と手間がかかるため、今回もArduinoのライブラリーを使いました。
プログラム自身は、サンプルプログラムそのままで、ほとんど配列です。
tecnology97text01.txt
■必要なライブラリー (GitHubからZipをダウンロードし、Arduinoでインクルードします。)
adafruit/Adafruit-SSD1331-OLED-Driver-Library-for-Arduino
上のライブラリーのほかに、「Adafruit_GFX.h」「Adafruit_SSD1331.h」「SPI.h」が必要です。
これらは、既にモノクロSSD1306を動かした際、インストールしてあったので、同じものを使いました。
■ドットデータ
苦戦したのが、相変わらずドットデータです。
今回は自作しないで、イメージコンバーターと言う、ソフトの力を借りて画像データを変換しました。
LCD Image Converter
変換のやり方がややっこしく、変換したいjpg画像ファイルを、ペイントソフトなどを使い横96ピクセル×縦64ピクセルにしておきます。
イメージコンバーターのオプション(Conversion)で、「PresetをColor R5G6B5」「PrepareをType:Color,Main Scan Direction:Top to Bottom」「ImageをBlock type:16Bit」に、書き出します。
書き出したファイルの配列だけコピーし、プログラムに貼り付けます。
以上を行い表示させると、上のように画像が表示されます。
画像ファイルは、当店の電子工作通信講座マスコットキャラクターのほのかです。
複数の画像を使い、パラパラ漫画にしたかったのですが、Arduinoのメモリが足りず、実現出来ませんでした。
SDカードなどの外部メモリにいれても、読み出す際、メモリ不足でかなり苦労しますので、現実的に難しいです。
そこでメモリの容量が多い、ESP32を使いました。
【ESP32を使い、ビットマップ画像を表示】
■回路図
ESP32はメモリが多い他に、Wi-FiやBluetoothのような、無線が使えます。
日本は無線を送信する際、技適マークを取得していない送信機は法律に触れるため、技適マークを取得しているESP32を使う事にします。
ESP32は色々な種類が出回っていますが、今回は本家Espressif Systemsのものを使いました。
勿論、技適マークを取得しています。
秋月電子 : ESP−WROOM−32D開発ボード M-13628 ¥1480(税込)
品番の終わりに、Dがついているので、新しいタイプのESP32です。
世の中の情報は、古いタイプのDなしが多いです。
情報を優先にするなら古いタイプを選んだほうが良いのですが、新旧ともほとんど変わりがないので、新を選びました。
ビットマップ画像を表示させる回路は、これです。
モジュールを使っているので、シンプルです。
■プログラム
E SP32は、Arduinoの開発環境が使えます。
ただそのままでは使えないので、ボードマネージャーでESP32を認識させる必要があります。
ファイル→環境設定で、追加のボードマネージャーのURLに次のアドレスを入力します。
https://dl.espressif.com/dl/package_esp32_index.json
入力し終えたら、ツール → ボード → ボードマネージャーで、「ESP32」を検索します。
そして、インストールします。
パワーの無いパソコンだと、ものすごく時間がかかります(古いパソコンでは、インストールされない事もあります)。
インストールされたら、ツール→ボードで、esp32 dev moduleを選びます。
ビ ットマップ画像を表示させるプログラムは、Arduinoで使ったものは使えません(コンパイルは出来るのですが、画像が表示されません)。
ライブラリーのサンプルプログラムを修正し、作り直したものがこれです。
気をつけたい点は、Arduinoのファイルinoの隣に、imagesフォルダーを作り、その中に画像ファイル(拡張子はc)を入れます。
画 像ファイルは、これです(書き込む時は、拡張子はcに変更して下さい)。
tecnology97text02.txt
■必要なライブラリー (GitHubからZipをダウンロードし、Arduinoでインクルードします。)
sumotoy/SSD_13XX
色々なサンプルが入っていますが、image_simpleを選びました。
■ドットデータ
ドット絵は、Arduinoの時と同じ方法で作成しました。
15枚のパラパラ漫画のため、15ファイル用意しました(結構時間がかかりました)。
■筐体
筐体に入れました。
使った基板と筐体は次のとおりです。
TAKACHI : TNF 44-69
TAKACHI : SW-75
ひたすら加工して出来上がったのが、次の写真です。
■動画(Youtube)
画像が描写されました。
音は動画に編集ソフトで入れているので、実物は無音です。
VIDEO
(2021年7月4日(日)作成)