前 回に(秋月電子のロボットハンド) 懲りずに、またロボットハンドを作りました。
今度はアマゾンで購入した、ロボットハンドです。
アマゾン:DiyStudio 6自由度ロボットアームDIYキットアルミメカニカルアームジョー ¥7599
前回と比べ、大きなサーボモーターが6個あり、大きさもパワーも段違いにパワーアップしています。
アマゾンでポチると、すぐにキットが送られてきました。
早速組み立てること、3時間、完成しました!
↑完成したロボットハンド
(アマゾンのキットは、機械部分のみです)
@ハードの制作
15 年位前(2005年くらい)なら、金属の切り出し、折り曲げ加工、穴あけなど、加工がとても大変でした。
それが今(2021年)は、組み立てキットで簡単に作れるので、良い時代になったものです。
価格も7599円(税込、送料込み)と、1万円をきる価格で購入できる、夢の時代です。
作ったロボットハンド、制御回路はついていないので、Arduinoを使い制御します。
電子回路は、サーボモータが5V仕様なので、制御用の信号は、Arduinoへ直接つなげる事ができます。
サーボモーターは、PWM制御で制御するので、ArduinoのPWM端子につなぎます。
今回のロボットハンドは、サーボモータが6個、ArduinoのPWM端子も6端子なので、ギリギリArduinoのPWM端子がたります。
端子数が足りない場合は、モジュールの利用(秋月電子:I2C接続16チャンネル サーボ&PWM駆動キット(K-10350) \950 )を考えますが、今回は必要ありません。
制御回路のArduino。デジタル端子の
〜(チルダ)がある端子を使い、PWM制御しています。
サーボモータは5V仕様
サ ーボモーターの中身は、DCモータのため、かなり電源を消費します。
そこで、サーボモーターを動かす電源5Vは、Arduinoからではなく、別途用意したACアダプターからとります。
過去の経験から、かなり大きな電流にしないと暴走するため、今回は5V 4A MAX20Wを用意しました。
ちなみに、9Vのアルカリ乾電池をレギュレターで5Vに下げたものでは、思うように動きませんでした。
サーボモータの電源は
ACアダプター(5V 4A)からとります。
ACジャックをArduinoのシールドへ配置し、
そこから各サーボモータへ供給。
9Vの乾電池は、Arduinoと焦電センサーの電源です。
セ ンサーは、扱いやすい、焦電センサーモジュールを装備しました。
これで人が通った時だけ、ロボットハンドが反応するようになります。
人が通ると反応する、焦電センサーです。
ロボットハンドから離れた場所に設置出来るように
コードは長めにしています。
Aソフトの制作
プ ログラムは、Arduino標準装備、サーボモータのライブラリーを、そのまま使用しました。
当初、サーボモーターモジュールで制御しようとしたのですが、電子回路やプログラムが複雑になってしまい、やめました。
秋月電子:I2C接続16チャンネル サーボ&PWM駆動キット(K-10350) \950
サーボモータを動作させるだけなら、Arduinoの標準装備のライブラリーを使い、数値をいじるだけなので簡単です。
問題は、静かに動作させるように、数値をいじる事です。
特にアームを、上の状態から下の状態へ移動させると、アームの重量があるため、ドシン!とたたきつけてしまいます。
サーボモータは、キュッ!キュッ!と、素早く動かすのは得意ですが、ゆっくり動かすのは苦手です。
ゆっくり動かすには、細かくサーバーモータを制御する必要があります。
プログラムが完成するまでに、何回も床にたたき付けています。
写真のように、床はボコボコになってしまいました。
ア ームを伸ばした状態で、下の状態から上の状態へ移動させるには、サーボモータにパワーが必要です。
作ったキットのままでは持ち上げる事が出来ないので、アームを収縮させ、収縮させた状態で上の状態にし、それから展開させる必要があります。
ただ今回のキット、アームを上下させるにはサーボモータが弱く、上手く制御出来ませんでした。
そこでアームを上下させる部分のサーボモータだけ、別途ハイパワーのサーボモータ(DS3225 25kg高トルク 270°)に変更しています。
アマゾン:
DS3225* 25kg高トルク フルメタルデジタルステアリングサーボ 防水サーボ バハのラジコン対応 (270°)
このサーボモータだけで、2800円もします。
アームを上げるには、アーム全体を
収縮させておく必要があります。
トルクがあるサーボモータ、
DS3225 25kg高トルク 270°です。
動画で分かるように、ロボットハンドの初めと終わりの動作は、制御を細かく指定し、アームの上下は収縮させているのが分かります。
このキットのように、大型で重いロボットハンドは、重さ(モーメント)を考えて制御しないと、ジジジと音を出すだけで、全く動かない事が良くあります。
お台場のガンダムが動いていますが、あれはよく動かしていると思います。
【動画(1分38秒)】
VIDEO
今 回ロボットハンドを作った目的は、モノを作る際、制作の補助をしてくれる機体を、目指していました。
ただ暴走した際、ロボットハンドが暴れると危険なため、断念しました。
そこで事務所に来た生徒さんの、お迎えロボットにしました。
モーションは、生徒さんがいらした際、起き上がります。
その後、一礼し、奥のほうへ案内します。
最後は、喜びのポーズをし、元にもどります。
説明されないと、何の動きか分からないと思いますが...。
自分が年を取った時、自分で作ったロボットハンドが、身の回りの世話を見てくれる時代は訪れるのでしょうか。
そういった時代が来れば良いです。
【書籍になりました!】
このロボットハンドの記事が、雑誌と書籍になりました。
わかる!電子工作
工学社
個人で作れるロボットアーム
P106〜P115
の記事を執筆しました(共著)。
月刊 I/O
2021年 11月号
個人で作れるロボットアーム
P8〜P11
の記事を執筆しました。
(2021年1月10日(日)作成)