デ ィスプレイ部品の一つに、蛍光表示管(VFD:Vacuum fluorescent display)があります。
下の写真、DENSHIKITと表示されているディスプレイ部品がそれで、液晶ディスプレイ(LCD)みたいなものです。
電子部品を取り扱っているお店では、たまに見かけますね。
使用用途は、産業機器や時計などです。
↑今回作ったもの
↑暗い所でも、視認性抜群です。
液晶ディスプレイと比べ、非常に高価で入手性が悪いため、電子工作ではあまり使われません。
上の写真の蛍光表示管は、ノリタケ伊勢電子株式会社の 「SCK25616L-A アクティブマトリクスVFDキット」 5145円 です。
随分前に購入したもので、現在は売っていません。
購入時、色々実験し、あまりに高額で、使うにはもったいない為、そのまま保存していたものです。
ただそれでは宝の持ち腐れになってしまうので、今回思い切って使ってしまいました。
下の動画を見て頂ければ分かるとおり、グラフィックディスプレイみたいなものです。
【動画(39秒)】
VIDEO
画 像を表示させるためには、データ線(SI)、クロック信号(CLK)、ラッチ(LAT)の3本が必須です。
さらに、画像を表示させたり、非表示させる為のイネーブル線(EN)も必要です。
データ線(SI)、クロック信号(CLK)、ラッチ(LAT)の3本なので、シフトレジスタ74HC595を使ったシリアル通信と、同じ方法で制御できます。
Arduinoで、シフトレジスタを制御するには、shiftOut()関数を使う方法と、SPIライブラリーを使う方法があります。
今回は、SPIライブラリーを使い、制御しています。
(余談ですが、秋月電子でも74HC595を使ったシリアル信号のキット【赤色7セグメントLEDシリアルドライバキット(DIP化キット) K-10360 】があります。
これはSPI通信で制御しており、今回はこれと同じ方法で制御しています。)
電子回路は非常にシンプルです。
蛍光表示管以外の部品は、Arduinoと電源回路だけです。
難しい電子回路は、蛍光表示管の裏にあるモジュールが、すべてやってくれているので、とても簡単ですね。
当初、乾電池で動くように作ったのですが、すぐに乾電池がなくなってしまい、実用性ゼロでした。
そのため、ACアダプターでも使えるようにしました。
蛍光表示管って、思った以上にに電力を消費するのですね!
写真だと全く分かりませんが
データ線(SI)、クロック信号(CLK)、ラッチ(LAT)、イネーブル線(EN)
で制御しています。
制御は、Arduinoを使用。
プログラムしたArduinoブートローダーに、
必要部品だけ取り付け、動かしています。
電源は、電力を予想以上に食うので、
基本はACアダプターです。
コンセントの制約があると使い難いので、
乾電池でも動かせるようにしています。
参考までに当店でも、蛍光表示管のキットを取り扱っています。
昭和のレトロ ミニ蛍光表示管 DEN−L−028 ¥2180(税込)
ピアノスイッチで数字を表示させます。
電源は12Vです。
(2020年11月25日(水)作成)