◆自作のクレーンゲーム

 

レーンゲームを作りました。

ヤフーオークションで、アーム部分だけ落札し、枠や制御回路は自作です。

当初、本物のクレーンゲームのように、上下左右にアームを動かそうと考えていました。

しかし作っていくうちに、ドンドン大きくなってしまい、一部屋必要ということが分かりました。

言われてみれば、ゲームセンターに置いてあるクレーンゲームって、大きいですね。


完成したクレーンゲーム。



概観写真


御回路は、Arduinoを使いました。

Arduinoは、青緑色の基板の裏にあります。

青緑色の基板は、Arduinoのシールドです。

Arduino自身は、ハンダ付けできないので、シールドにハンダ付けしています。

ちなみにシールドは、これ(Arduino用シールド)です。

Arduinoが出力する5Vの端子を、フルに利用しているので、電流不足にならないように、Arduinoの電源は、ACアダプター(DC9V)を利用しています。


制御回路のArduino


クレーンゲームの電源は、
Arduino用のACアダプター(DC9V)
アーム上下用の交流モーター電源(AC100V)
アームつかむ用のステッピングモーターバイポーラ式のACアダプター(DC6V)
です。


ームを上下に動かしているモーターは、電源AC100Vの交流モーターでした。

AC100Vなので、気を引き締めて設計しないと、感電しますね。

交流モーターの仕様は、次のように、ボディーに書いてありました。

「6W 100V 0.25A 50Hzの時1200rpm 60Hzの時1450rpm」

配線は3本でており、コンデンサがついているので、電源は「単相電源(普通の家庭にあるAC100Vの電源のことです。三相電源ではありません。)」です。

ご丁寧に、配線図も書かれています。

緑色とピンク色のコードを、直接AC100Vにつなぐと、アームが伸びます。

緑色と青色のコードを、直接AC100Vにつなぐと、アームが縮みます。


アームを上下に動かしている、AC100Vの交流モーター


流モーターの制御は、Arduinoを使いますが、AC100Vなので、直接制御できません。

そこで、家にあったリレー(オムロン G6C-1114P-US 5V)を使います。


リレーの100V側は、AC100Vなので、スイッチとヒューズを入れています(黒い箱の中にヒューズが入っています)。

AC100Vのパイロットランプは、回路を作るのに手間がかかるので、つけていません。(危ないですね〜!)


リレーの Arduino側は、トランジスタのスイッチ回路です。

電源はArduinoの端子から出ている5V電源を使い、トランジスタは定番の2SC1815を2個使っています。

トランジスタについている抵抗は、リレーのコイルの消費電力は、リレーの仕様を見ると、5V 200mWです。

コイルには、200mW÷5V=40mAの電流が必要なようなので、コレクタ電流を40mAで計算して、抵抗を求めました。


交流モーターを動かす回路


ームをつかむモーターは、線が4本(黄、ピンク、茶白、黒白)出ている、ステッピンモーターのバイポーラ方式でした。
(勿論GNDの線もあり、白でした。)

ステッピンモーターの仕様が分からないので、電源電圧を色々変えて(DC3V、DC6V、DC9V、DC12Vなど)、実験しました。

その結果、DC3Vではパワーがなく景品がつかめない、DC9Vでは回路が発熱するなどが分かり、電源はDC6Vにしました。


つかむ機構は、黒い楕円のカムが回転し、アームを外側に押し上げる構造です。

そのため、つかむ力は、アーム自身が下がる力だけなので、かなり弱いですね。

クレーンゲームのアーム力が弱いわけが、良く分かりました。

(良心的なゲームセンターは、バネを取り付けられる穴に、バネを取り付け、アームが閉じる力を強くしているようですね。

最近のクレーンゲームは、機構が違うようです。)


ステッピングモーターは見えませんが、この中に入っています。

制御回路は、Arduinoでトランジスタ8個を制御します。

モータードライバーを使っても良かったのですが、バイポーラー方式のモータードライバーが手元になかったことと、当店から販売している「PICステッピングモータ(バイポーラ型)DEN-L-096」が手元にあり、直ぐに実験できたからです。



LEDは、2色LED(緑色LEDと赤色LEDのアノードコモン)でした。

3本の線(黒線:LEDのアノード、青線:赤色LEDのカソード、緑線:緑色LEDのカソード)からできていました。

2色制御すると、プログラムが複雑になるので、アノード1本をArduinoの端子に、カソード2本をGNDへつなぎ、ただ点灯させるだけにしました。


2色LEDですが、ただ点灯させるだけにしています


ンサーは、大きく分けると、「ステッピングモーターのセンサー」と「交流モーターのセンサー」の、2つです。

「ステッピングモーターのセンサー」は1つ、「交流モーターのセンサー」は4つでした。


「ステッピングモーターのセンサー」は、フォトリフレクターです。

フォトリフレクターは3本の線からなり、黒線:プラス(5V)、白線:GND、赤線:オープンコレクタ端子(Arduinoへつなぐ) です。

基板で配線されているので、とても分かり難いです。

フォトリフレクターなので、反射しなければいけませんが、カムにアルミテープが貼ってあり、反射を検出できるようになっていました。


2色LEDの配線と、フォトリフレクターの配線が混ざっているので、とても分かり難いです。


「交流モーターのセンサー」 は、マイクロスイッチ4個です。

機械的なんですね!

マイクロスイッチに当たる部分は、アームの支柱やプーリーなど、機械的仕組みが、上手くできています。


黒いマイクロスイッチが2個見えます。残りの2個は、銀色のカバーに隠れてみえません。

4個あるマイクロスイッチのうち、下から1番目と数えると、

1番目:アームが上にきた時を感知

2番目:重いものを持ったり、アームがひっかかった時に感知(緊急用)

3番目:アームが下についた時を感知

4番目:ワイヤーが切れた時に感知(緊急用)

のようです。

それぞれのマイクロスイッチから2本の線が出ています。

1番目:紫白、白

2番目:青、紫

3番目:白、茶白

4番目:茶、ピンク

通常状態はそれぞれ次の状態でした。

1番目:ON

2番目:OFF

3番目:ON

4番目:OFF

バラバラで使い難いのでプルダウン抵抗をつけ、別に回路を作り、アクティブハイにしました。


アクティブハイにしています。

それから、ゲームスタート用のゲームスイッチも一緒につけています。


ゲームスイッチ


源は、Arduinoから取りますが、5V及びGNDは沢山使うので、電源用として用意しました。


Arduinoから5VとGNDを引き出し、ボードにしただけです。


品が取れた時に、おめでとう!の声を出すために、単独の回路を作りました。

センサー、録音モジュール、アンプ、スピーカーで、出来ています。


録音モジュール、アンプです。距離センサーとスピーカーは見えません。


子回路には関係ないですが、ゲームを面白くするためには、景品を取るためのしかけが重要なことが分かりました。

今回は、橋渡しです。

この仕掛けを、木で作るのが、結構大変でした。


取るためのしかけが重要です。

それから、アームがかなり重いので、ひっくり返らないようにするために、土台の制作も結構大変でした。


鉄アレイや重い木を使い、ひっくりかえらない様にしています。


ログラムは、センサーがたくさんあるので、フラグをたくさん付け、並行処理しています。

制御プログラムの教材として、とても良いと思います。

勿論今回つかったアームは実機なので、制御が失敗すると、アームが再現なく伸びたり、ピアノ線が切れて飛んできたりし、アームを壊してしまいます。

ものすごく神経を使いながらプログラムするので、座学では味わえないスリルがあります。

また作りこむと、クレーンゲームのそばでプログラムを作ることになるので、まさに組み込みシステムのプログラマーをやっている気分を味わえます。

つかむ部分のステッピングモーターは、1相励磁だとパワーがないので、2相励磁でプログラムを組んでいます。

ここの所、結構大事です。

2相励磁です!2相励磁!


際に動いている動画です。

ゲームスイッチを押すと、最初の1回目は、アームの上下と開き具合を調節するために、初期動作をしています。

再度ゲームスイッチを押すと、ゲームスタートです。(動画はゲームスタートからです。)

何回かアームを動かし、取れると、おめでとうございます!の声が流れます。




 

 
 

 
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