夏 のせいか、自動でお花に給水する装置の相談をうけます。
給水と言うと難しそうですが、電磁弁を開閉するだけなので、特別難しいことはありません。
電磁弁は、下の写真のように、片側を水道の蛇口に、もう片側は放水する先につないで使用します。
この電磁弁の中身は、ソレノイドです。
ソレノイドは、DCモーターの親戚みたいなもので、モーターは回転運動しますが、ソレノイドは上下に運動します。
ソレノイドは、コイルと磁石で出来ています。
コイルに電気を流すと電磁石になり、突起の磁石が電磁石に引っ張られため、内部に収納されます。
電気を切ると、バネのため、突起が外に出ます。
ソレノイド(電源OFF)
右下の突起が出ています。
ソレノイド(電源ON)
右下の突起が内部へ収納されます。
電 磁弁を分解すると、次のようになっていました。
普段はバネでパッキンを押さえてますが、 ソレノイドが緩む事により、パッキンがずれて水が流れる構造です。
【ソレノイド側】
フタを取った状態。
4つのネジを外した状態。
左がソレノイドで、右が弁です。
突起を引き抜いた状態。
バネは、突起の下にあります。
バネを取り出した状態。
突起のガイドを引き抜いた状態。
素材はプラスチックです。
コイルだけの状態。
【弁側】
上から下に、右が流れます。
中央のばねとパッキンです。
素材はぷにぷにした、シリコンゴムです。
パッキン逆側の写真。
パッキンとばねを取り外した状態。
電 磁弁を動かしてみます。
仕様は、次のとおりです。
この電磁弁は、電子工作塾や通信講座の言い方で言えば、出力回路になります。
そこで効率は良くありませんが、普通のDCモータのように、抵抗を使い動かしてみます。
回路は、LEDの基本回路と同じで、電流制限抵抗で制御しました。
ちなみに今回作ったソレノイドは、極性がありません。
部品定数の計算です。
今回のソレノイドは、定格電圧は12Vですが、電流が記載されていません。
そこで、コイル抵抗37Ωを利用します。
オームの法則に代入すると、12V = 電流 × 37Ω です。
よって、電流 = 324.3mA ≒ 300mA となり、300mAで使用することにしました。
15Vの電池につなぎ、ソレノイドに12V、抵抗に3V、電流300mAで計算します。
抵抗 = 3V ÷ 300mA = 10Ω 、 電力 = 300mA × 300mA × 10Ω =0.9W なので、1Wの酸化金属皮膜抵抗(別名:サンキン抵抗)でなんとかOK。
実験すると、次の動画のように、上手く動いてくれました。
ちなみに抵抗は、0.9W熱くなるのに、1Wのサンキン抵抗を使用しているので、温かくなっています。
3Wあたりの、サンキン抵抗にしたほうが、良いです。
VIDEO
スイッチをONすると、突起が引っ込みます。
スイッチOFFすると、突起が飛び出してきます(内部にバネがあるため)。
(2020年7月20日(月)作成)