ゾイド レッドホーン エヴァドライブ ZED-3の修理をしました。
最近は造形が素晴らしいプラモデルが主流で、動くプラモデルを見かけなくなりましたが、30年前は、動くプラモデルが普通に売っていました。
この動くプラモデルでも、素晴らしい「機構」を備えたのが、ゾイドと言う、シリーズのプラモデルです。
おもちゃでもバカにできないくらい、良く考えられている機構が一杯で、下手な機構学を学ぶなら、ゾイドを沢山作ったほうが、実践的な知識が身に付きます。
おもちゃメーカーの「タカラトミー」さん、なんで動くゾイドシリーズ作るの、辞めてしまったのか、とても残念です。
ちなみに最近のゾイドは、動かないので注意してね。
上の写真は、完成品タイプのゾイドです。
完成品なのに、動かない。
それで修理します。
電池を入れると、砲台は動きますが、足が動きません。
それで、バラシマス。

本家のプラモデルのゾイドのように、簡単にバラスことが出来るのは、完成品タイプの商品も同じようです。
右の写真が動力部分で、本家のゾイドと同じ構造です。
さらに、バラシマス。
ギヤがぎっしり詰まっています。
本家のゾイドと違い、ゼンマイや電池でなく、コンデンサに充電させて動かしています。
ギヤを回しますが、かたくて上手く回りません。
さらにバラシマス。

だんだん、元に戻せるのか不安になりつつも、途中、途中、機構を理解しながら、バラシテいきます。

修理しているレッドホーンは、尻尾をふりながら歩き、ある時間になると、歩くのをやめ砲塔が動きます。
このある時間は、タイマーICなど使わずに、上の写真のように、ギヤとバネを使った部品1つで、間欠の時間を作っていました。
とても単純ですが、勉強になります。
やはり、ゾイドを復活させて欲しいですね。
それで、ギヤが回らない原因を、ギヤを取り外しながら、一つ一つチェックしていくと、見つけました。

下のギヤにヒビが入り、シャフトとギヤが空回りしていました。
空回りなので、症状が硬いのは変ですが、完全に空回りしているのではなく、ギヤとシャフトに変な力が働き、硬い症状になっているようでした。
モーメントとか言いましたっけ?そんな難しい話で、硬くなっているようです。
原因が分かれば簡単です。
このギヤを、シャフトにしっかり取り付けます。

瞬間接着剤を、割れている部分に流し込みます。
しばらく乾燥させ、乾くのを待ちます。
ギヤを手で回し、しっかりシャフトについている事を確認しました。
 
バラシタ部品を組み立てていきます。
グリスを塗り、ギヤの動きをなめらかにします。
このグリスは、タミヤの楽しい工作シリーズを作った時の余りです。
 
電子回路は、充電式タイプのおもちゃと同じように、コンデンサへ電気をため、コンデンサを電池代わりとして動かす仕組みでした。
写真の、オスのピンヘッダから電源を供給し、容量の大きいコンデンサ(3V 4F)へ電気をためます。
回路としては、「LEDを動かす回路」と、「モーターを動かす回路」の2つでした。
充電する際は、レッドホーン本体の電源スイッチに関係なく、台座のスイッチで行ないます。
また、充電中は、レッドホーン本体の電源スイッチに関係なく、レッドホーンが動きます。
 
どんどん組み立てていきます。
それで、動作確認。
上手く動いてくれました。
外装を組み立てて完成させます。

ちゃんとタテガミを上下させ、尻尾をふりながら、ノシノシ歩きます。
しばらくすると、止まり、砲台が回転上下しながら、口が開きます。
今回の修理ポイントは次のとおりでした。
ギヤが割れ、シャフトが空回りしていた。
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