モーターは、そのままでは軸が高速回転しているので、とても使いづらいです。
通常は、モーターの先にギヤやプーリーなどを取り付けて、減速して使用します。
ここでは趣味で手に入る、モーターの先につける部品を紹介します。
<ウォームギヤ>
名前のとおり、虫の形をしていて、減速比がとても大きいギヤです。
クレーン工作のように、電池を切っても荷物が落ちないような工作や
ロープウェイのように、電池を切ってもズルズルひもから落ちないような工作
ギヤにトルクがかかるような工作に向きます。
 
写真1 ウォームギヤ (モータの軸につけて使います。) |
<平ギヤ(ピニオンギヤ)>
写真のように、一般的に言われているギヤで、日本語で言えば、歯車です。
通常は、いくつものギヤを組み合わせて、モーターの回転を減速させるために使います。
平ギヤの中でも、ギヤがかみ合わさった際、小さいギヤをピニオンギヤと言います。
通常はモーターの先についている平ギヤが一番小さいので、このモーターの先についている平ギヤのことを、ピニオンギヤと呼び、店舗で売っています。
 
写真2 平ギヤ (組み合わせてモーターの回転速度を落とします。) |
 
写真3 ピニオンギヤ (モーターの先についている平ギヤを特に、ピニオンギヤと言います。) |
<クラウンギヤ>
名前のように、かんむりの形をしており、回転軸に対し垂直に歯がつけられています。
回転方向を変えるのに利用します。
 
写真4 クラウンギヤ |
←写真5 このような組み合わせで使います。
<プーリー>
円盤の部品で、日本語では滑車です。
工作で使うプーリーはプラスチックの小さな部品で、港で使う木の滑車とは、写真6のように随分イメージが違います。
船で使われる滑車は、ベルトにロープが使われますが、工作では輪ゴムが良く使われます。
プーリーは、いくつもの円盤を並べ、その円盤の周囲にベルトをつけ、動力を遠くまで伝えるものです。
構造が簡単なので、円盤、軸、軸受けを用意すれば、簡単にモーターの動力を伝えることが出来ます。
ベルトのかけかたで、正転、逆転することや、回転方向を変えることが出来ます。
ただし、ベルトなのですべり易いため、トルクのある工作には向きません。
 
写真6 プーリー |
←写真7 このようにして使います。
<ジョイント>
船の工作のように、モーターから離れた場所のスクリューや、モーター軸の角度を変えたい場合に用います。
工作で使うジョイントは、ゴムパイプのジョイントが良く利用されます。
他にも、スプリングのジョイントや、金属のユニバーサルジョイントがあります。
ゴムのジョイントは、すべり易いため、トルクのある工作には向きません。
 
写真8 ジョイント |
モーターの回転速度を変える商品を紹介しましたが、企業なら色々なギヤを用いる事も考えられるのですが、趣味で電子工作をしている人にとっては、意外と選択の余地がありません。
我々が通常手に入れられるギヤは、「タミヤの工作シリーズの商品」か、千石電商などの専門店にある「レインボープロダクツの商品」くらいなものです。
電子工作の初心者の頃は、タミヤのギヤボックスが、モーターからギヤまで、すべてついているので、とても使い易いです。
「レインボープロダクツ」は、ギヤそのものなので、噛み合わせやシャフト軸を固定するための台座などを、自分で作らないといけないです。
プーリーやジョイントは、それぞれ固定する台座を作る必要があるので、材料加工が苦手な方には難しいので、タミヤのギヤボックスに慣れてから、挑戦すると良いと思います。
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