◆オープンコレクタってなに?


 
子工作のキットを見ていると、

「このキットの出力は、オープンコレクタです。」

と記載されている広告を見ます。

オープンコレクタとはなんでしょうか?

オープンコレクタは、ICやセンサーの、出力形式の1つです。


例えば、「なになにの時、IC端子の出力がハイレベルになります。」

と、書いてある場合、普通は端子がハイレベルになったのだから、その端子の先にLEDを付ければ、光るのだなー!と思い、次のように接続すると思います。
← ハイレベルの端子を利用してLEDを光らせる場合。
ほどんどの場合、その解釈で全然問題ありません。

特に、PICマイコンを使って実験している場合は、まさにそのような解釈で開発していきます。



しかし、「なになにの時、IC端子の出力がハイレベルになります。またその出力は、オープンコレクタです。」と、書いてあった場合は、話が全く違ってきます。

ひとこと、オープンコレクタと書いてあるだけで、LEDを光らせる際も、次のように接続が変わります。

← オープンコレクタの端子を利用して

   LEDを光らせる場合、

   抵抗、プラスの電源が必要です。

端子とLEDだけでなく、プラス電源と抵抗が増えていて、LEDの向きも逆になっています。

端子がオープンコレクタ出力の場合、電圧や電流を信号として出力するのではありません。

出力と書いてありますが、トランジスタのコレクタと理解して下さい。

トランジスタのONとOFFのスイッチ作用で、出力を表現しているので、吸い込みが出来ると考えたほうが、適切です。


次のような図のイメージです。

← オープンコレクタは、トランジスタのコレクタ部。

   

オープンと言う言葉がついているので、「開く」のようなイメージがありますが、どちらかというと「あてもなく、ブラブラしている」の意味合いが強いです。


オープンコレクタは、直接ICにLEDを付けて駆動させても良いのですが、通常は次のようにつなぎます。

このように取り付けることにより、ICの電源とLEDの電源を別にすることが出来ます。

電源を別にすると言うことは、ICを駆動させるのに5Vで、LEDを駆動させるのに3Vにしたり、

ICを駆動させるのに5Vで、別のICを駆動させるのに3Vにしたり、

ICと異なった電圧の負荷を作動させることが出来ます。

← 通常は、こちらの使い方をします。

   この抵抗は、プルアップ抵抗と言われています。

   


ICマイコンで、PIC16F84Aと呼ばれる、代表的なPICマイコンがあります。

このマイコンは、雑誌や書籍に、ピン数が少ないので、電子工作のPICマイコンとして、良く利用されています。
← PIC16F84Aの端子。
RA0、RA1,RA2,RA3,RA4、RB0、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、RB6、RB7は、データーのやり取りする端子として、利用されます。

この端子にLEDを取り付ければ、点滅させることができます。

しかし、RA4端子だけは、普通につないでは、LEDを点滅させることが出来ません。

他の端子は、電圧や電流を信号として出力するのですが、 RA4端子だけは、オープンコレクタになっているからです。

PIC16F84Aを使って、開発している時、つい忘れてしまって、どうしても上手くいかないことがあります。

PIC16F84AのRA4は、オープン端子と覚えておいて下さいね。

 

平成24年5月18日  ( 国際博物館の日です。 )


 

 
 

 
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