ヒートシンクと言われる部品があります。
日本語で言うと、放熱器で、かなり地味です。
本当に地味です。
じみ、ジミ、地味。
言葉を変えても、地味ですね。
←この黒いのがヒートシンク。
写真のように、黒いアルミ金属で、ネジ穴があいています。
パソコンのメモリを取り付ける際、CPUの上や、電源部分に取り付けてあるのを見たことがあると思います。
CPUのヒートシンクにいたっては、おもいっきり脇役なのに、どうどうとCPUの上に「ドカッ!」と居座り、自分が主人公のように、振舞っているものもあります。
オフィスが夜になると温かくなる経験があると思います。
これは、パソコンやモニターなどに使われている半導体が熱くなり、ヒートシンクを介して、部屋の温度を上げているためです。(ヒートシンクを介しないで、ファンで冷却している半導体もあります。)
特に、モーターなどは熱を多く放出するため、部屋の温度が高くなります。
地味ですが、ヒートシンクが頑張って、半導体の温度を下げてくれているのですね。
ヒートシンクの役割は、名前のように熱を放熱する部品です。
そのため、熱が放出し易い、アルミの材質が使われていることが多いです。
微弱な信号や、LEDをピコピコするような電子工作の場合は、ヒートシンクの出番はありません。
ところが、蛍光灯を光らせる電子工作を行う場合など、100Vの高電圧を取り扱う場合は、半導体が熱をおびることがあります。
そのような時に、ヒートシンクをつけます。

取り付け方は、ネジで取り付けます。
基本的に大電流で利用しない、2SC1815などの小さなトランジスタは、ヒートシンクに取り付ける、ネジ穴は空いていません。
パワートランジスタと呼ばれるものの中には、ヒートシンクを取り付けることを前提に設計されていて、トランジスタなのに、足が2本しかないものもあります。
それでは、3本目の足はどこにあるかと言うと、ヒートシンクにふれている部分で、ヒートシンクそのものが足となります。
以前、次の経験をしました。
回路を設計し、そのとおりに部品を配置し、動きを確かめます。
最初は思うように動きます。
しかし、しばらくすると、動きがおかしくなることがあります。
部品を変えたり、配線を確認したり、インターネットで調べたりしても、解決しません。
なにげなく、トランジスタに触れて見ると、
「アッチ!!」
ものすごい熱をおびていました。
明らかに熱暴走していました。
ヒートシンクをつけるとともに、トランジスタの耐圧を大きいものに変えたら、おさまった経験があります。
また、パソコンがスイッチをいれた直後は上手く作動するのですが、5分くらいすると、ストン!とおちてしまうことがありました。
ハードディスクの故障かなと思っていたのですが、色々調べてみると、ファンが回っていなく、パソコンが熱暴走をしていることがわかりました。
回路があっているのに、しばらくするとおかしな動きをする際は、熱の影響を疑ってみて下さいね。
対処方法として、ヒートシンクを取り付ける方法があります。(他にはファンをまわす事も有効です。)
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