今更ながら、電池の並列つなぎのお話です。
ご存知のとおり、電池を並列につなぐと、電池に蓄えられる電気の量は2倍になります。
そのため、豆電球を並列つなぎした電池につなぐと、2倍の時間、豆電球が光ります。
ここまでが、教科書に記載されている内容です。
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図1 電池の並列つなぎ |
それでは2個の電池が違う電圧の場合はどうでしょうか?
例えば、片方が使い古した乾電池の1V、もう片方が新品の乾電池1.5Vだった場合です。
答えですが。
歯にものがささった言い方で恐縮ですが。
本当に恐縮ですが。
よく分かりません。
電池の事は、ネットで調べると分かりますが、電池の話を論じているサイトが数多くあります。
逆起電力があるから○○○、科学変化があるから○○○、分極が○○○などと。
どうやら電池の種類によっては、図2のように、弱い電圧の電池に電流が流れてしまい、電池が発熱する可能性がある!、いやそんなことはない!などと、色々物議をかもし出している様子です。 |

図2 こう流れるのか? |
全く論理的でない、書生の経験から話すと、電子工作の世界では、図2のような理論かどうか分かりませんが、現実にそういうこともありました。
どうなったかというと、電池が発熱してすぐになくなりました。
破裂はしませんでしたが。
そういう経験から、書生は電池の並列つなぎはしないようにしています。
電池をながもちさせたい場合は、単三電池でなく、ずうたいの大きい単一電池にしています。
さらに、長時間使いたい場合は、すなおにACアダプターを用いています。
電池の並列回路の話は、2つの回路があって、それを接続するときによく悩みます。
ただ単に、図1のような回路なら、単1電池やACアダプターで解決できますが、例えば本キットの、カウンターICを動かすを作ろう!(DEN-L-020)と、7セグメントデコーダーICを作ろう!(DEN-L-021)を接続するような場合は悩みます。
GND(マイナス)どうしをつないで、グラウンド電圧を一緒にします。
プラスどうしもつないで、同じ電圧にします。
理屈では動くはずなのですが、結論は動いたり、動かなかったりしました。 |
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図3 2つの回路はどうつなぐのか? |
色々やって最後は、片方の電池を取り出すと、100%上手く動作するようになりました。 |
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図4 こうすると上手くいきました |
車に、自分で作った電子工作を組み込む場合も、電池の並列つなぎと同じことがおこります。
ただ経験から、車のバッテリーを電子工作の電源に使わない事を、強くお勧めいたします。
書生の場合も、車のバッテリーとは完全に別回路にして、作っています。
車の走行中に電気がショートすると、車のブレーカがきかなくなるなど、とても大変な事になるので、電子工作の回路は、車に組み込まず、必ず単独で設計して下さいね。
平成22年6月16日 ( 和菓子の日です。 )
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