電子回路の勉強の仕方 PART2です。
電子工作を
やっていると、初心者の頃は、ほとんどが分からない事だらけです。
でも、本やインターネットをくしして、頑張って勉強すると、神はいるもので、
分からないなりに分かってきます。
しかし、ここで落とし穴があります。
勉強することは本当に良いことですが、あまり深く勉強すると、時間ばかりかかってしまいます。
例えば、「コンデンサは交流は流すけど、直流は流さない。」があります。
このままの理解でも、電子工作の設計はできます。
しかし、「何でコンデンサは交流は流すけど、直流は流さないのか?」と、
理論を考えてしまうと、次のような感じに調べる必要がでてきます。
「何でコンデンサは交流は流すけど、直流は流さないのか?」
↓
「コンデンサの構造は2枚の金属の板が平行に配置されていて、
片方にプラスが、もう片方にマイナス電子がたまるため、
たまってしまうともう電子が動けなくなるから。」
↓
「電子がたまるけど、実際はプラス電子などはなく、マイナス電子の逆の流れが電流だから・・・」
などと、どんどん古代(古代はいいすぎですが)に、タイムスリップしてしまいます。
電子工作を楽しむだけなら、「なんで?」も大切ですが、
ある程度、暗記も必要の場合もあります。
例えば、「マルチバイブレーター」と呼ばれる、昔、信号機や車のウインカーなどに利用されて
いた、ライトがピコピコ光る回路があります。
本キットでも販売しており((DEN-L-004) ピコピコ光るライト(マルチバイブレータ) を作ろう! )、
回路は簡単です。
でも、電子の流れは結構複雑です。
回路は簡単なので、ライトをピコピコ光らせたい場合、良くつかうのですが、
使うたびに、このトランジスタはこう、こちらのトランジスタはこうなどと理解して、使用してはいません。
マルチバイブレーターの回路全体は、「ピコピコ光らせるもの!」として使用しています。
だから、理論を教える場合は、あわててアンチョコを見て、説明したりしています。
初心者のうちは、電子回路の理論を追求するのも大切ですが、
追求しすぎると、一向に成果物ができませんので、注意してくださいね。
理論よりも、
「ピコピコ光らせるには、マルチバイブレーター。」
「音をひろうには、コンデンサマイクでこのようにつなぐ。」
など、この用途には、この回路を使うというように、回路の引き出しを増やすと良いようです。
勿論、理論を追求しないで、回路だけ暗記しても駄目なのは、言うまでもありません。
理論の追求のバランスが大切なのですね。
ある程度追求して、分からなければ次へいく柔軟さがとても大切です。
ある意味、学校の期末試験の勉強方法と同じかな?
それから、理論の追求もそうですが、「何をつくりたいのか!」 かが、
非常に重要で、私など、すぐに何をつくりたいかを忘れてしまい、理論ばかり追求して、
手を動かすことを忘れ、作った気になってしまいます。
実際、手を動かして作らないと分からないことが多く、
回路図だけで分からないこと、例えば
部品の手配の仕方、ノイズ対策、配線の仕方、きょうたいの入れ方、道具の使い方、安定性
などなど、色々な技術が必要です。
具現化するということは、本当に難しいですね。
平成21年10月02日 (豆腐の日です。10=とう 2=ふ) |