弊社のキットの回路図は、図1のような記号で記載されているものがあります。

図 1 この記号は何? |
地面のような記号ですが、そのとおり、まさしく「グラウンド」です。
別名 「アース」 「グランド」 「グラウンド」 「GND」
と言われています。
一般的には、「グラウンド」は、地面と言う認識ですが、
電子回路では、「基準の電位点」という意味で使われることが多いですね。
もし、地面のアースと同じに考えてしまうと、電子工作のマイナスは、すべて地面に接続しなければ
ならなくなってしまって、電子工作をやっている家は、地面から配線が突き出ていることになって
大変なことになってしまいます。
一般的には、「グラウンド」は、0Vですが、「基準の電位点」と言う意味では、別に1Vでも2Vでも
良い訳ですが、一般的には0Vとしています。
それで実際の回路では、どのように接続するかと言いますと図2のように、グラウンド同士を
接続して、基準の電位点を同じにします。
回路図で、グラウンド同士を接続して書かないのは、書くと回路図が見にくくなってしまうからです。

図 2 グラウンド同士を接続する |
グラウンド同士を接続するという事は、グラウンド間は同じ電圧であると言う
事なので、
図3のように、
言葉どおりグラウンド同士を接続するのは、
ちょっとやりすぎですが、やっても間違いではありません。

図 3 ちょっと、やりすぎ(汗) |
でも、車のように大きなものの場合は図3のような事を行うこともあります。
どうしてかと言うと、車のバッテリーのマイナス部分は、車体に接続しています。
そうすると、車体はマイナス(グラウンド)になりますが、車みたいに大きいものは、
車体の前の部分と、車体の後ろの部分では同じマイナス(グラウンド)ではありますが
僅かに電位差が生まれます。
大げさに言うと、前の部分がバッテリーに近いからマイナス(グラウンド)で、後ろの部分は
バッテリーに遠いからプラスになります。
同じマイナス(グラウンド)なのに、回路が生まれてしまうのです。
これをさけるために、図3のように、バッテリーのマイナス部分を後ろの部分に配線したりします。
これを、アーシングと言います。
ホームセンターの車のコーナーで、たまにキットが売っている商品も、この理屈のようです。
実はさらに話すと、図3のような事は、プリント基板で良くやっています。
グラウンド同士をつなぐのではなく、プリント基板の面全体を、グラウンドにしています。
意図しない回路が生じる事をきらっているのでしょうね。
平成21年9月27日 (1989年の同日、横浜ベイブリッジが開通しました。)
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