いまさら、「直流とは?」 と 「交流とは?」と、お話しても、
「そんな事、分かっているよ!」
と、言われそうですが、お話させて下さい。
書生の事で恐縮ですが、書生、気づくまで時間をようしたので、ぜひ書かせて下さい。
書生、直流と交流は学校時代に習いました。
こんなふうに。

図1 直流
まっすぐな線の時は、直流。

図2 交流
サイン波(正弦波)の時は、交流。
それで、上の知識だけで、いざ実践で電子回路を見ると、電子回路が読めなくなりました。
特に、発振のしくみの箇所で、
「コンデンサは直流電源は流さないから、電子回路を読む時、コンデンサの部分は、電流がながれないように読もう。」
などと、勝手に解釈していたものです。
下の図の場合はどうでしょうか?

図3 直流か交流か?
波形は、交流ですが、0Vを下回っていません。
答えは、直流です。(正確には脈流ですが。)
学校では分かり易くするため、波形の形を例に出して説明するため、書生のように、
頭の固い人間は、波形の形で覚えてしまうため、迷ってしまいました。
アナログの電子回路では、基本的に直流を扱う事が多いので、
図1のような直流を思い浮かべても良いのですが、
図4のように、正の方向の変化をしている時もあることを、忘れないで下さい。
図4 直流(脈流)
図4のような信号が出る例として、音センサ(コンデンサマイク)があります。
ごぞんじ、音は波形です。
だから、音センサで拾った音は、図4のような波形で電子回路の中に入ってきます。
でも、音センサを使用する時(マイクなど)は、必要なのは波形であるため、図5のような
直流成分はいりません。

図5 正方向に変化している波形は、直流成分 と 信号成分 の合成波
マイクなど、音声信号を大きくしてスピーカーに流す場合、この直流成分をカットして、
音声である
信号成分だけ取り出して、増幅してからスピーカーに流します。
ちなみに、直流成分をカットしないで増幅する場合、半導体の容量を大きくしたりしなければいけないなど、
無駄に回路がでかくなり、扱いずらくなります。
直流成分が悪い感じの説明になってしまいましたが、そんな事はありません。
電圧を持ち上げて、正の方向だけの信号にして、使い易くしています。
ちなみに、この直流成分の事を、「バイアス」と言います。
それで、この直流成分だけを取り除くのに、コンデンサが使用されます。
平成21年8月29日 (焼肉の日だ!)
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