秋月電子 物体位置計測キット(K13 Object Positin Detector) K-00901 950円
↑物体位置計測キット
秋 月電子 物体位置計測キット(K13 Object Positin Detector) K-00901 950円のキットを改造しました。
このキットをそのまま作ると、通常は音が鳴り、遮断すると一瞬だけ音が消え、再び音が鳴る回路でした。
微分回路のような動きの為、使いにくいです。
そこで、キットを改造し、遮断するとブザーが鳴る回路に変更しました。
今回は、単にキットを組み立てるだけではなく、
テスターやオシロスコープを使って回路の動作を確認しながら、
比較回路の基準電圧を変更しています。
1.赤外線センサーキットの組み立て
今回使用したキットは、赤外線の送信側と受信側に分かれています。
まずは説明書に従って、部品を基板にはんだ付けしました。
2.希望する動作へ変更する
今回実現したい動作は非常に単純です。
赤外線
ブザー
遮断していない
鳴らない
遮断している
鳴る
つまり、赤外線を遮った瞬間だけを検出するのではなく、
「遮断されている状態」を検出したい わけです。
3.PT2308周辺の回路を調べる
受信側にはPT2308が使用されています。
PT2308は本来オーディオ用のICですが、
この回路では入力電圧の変化を利用して、
出力をHIGH/LOWに切り替えるような動作をしています。
今回調べた部分は次の3端子です。
端子
機能
1番
出力
2番
−入力
3番
+入力
4.オシロスコープで3番端子を測定
テスターだけでは動作が分かりにくかったため、
オシロスコープを使って3番端子(+入力)の電圧を確認しました。
状態
3番端子(+入力)
音が鳴らない状態
約4V
音が鳴る状態
約6V
この結果から、3番端子には状態によって
約4Vと約6Vの電圧が現れることが分かりました。
5.2番端子に基準電圧を作る
そこで2番端子(−入力)に基準となる電圧を与え、
3番端子の電圧と比較させることにしました。
最初は10kΩのプルアップによって2番端子が
電源電圧付近になるようにしていましたが、
これでは3番端子が約6Vになったときに
両入力の電圧差がほとんどありません。
そこで抵抗分圧によって、
4Vと6Vの間に基準電圧を設定します。
電源電圧を6Vとして、
10kΩと39kΩを使用すると、
基準電圧は次のようになります。
Vref = 6 × 39 ÷ (10 + 39)
Vref ≒ 4.78V
したがって、約4.8Vを判定基準として使用できます。
6.動作原理
状態
3番(+)
2番(−)基準電圧
1番出力
ブザー
通常
約4V
約4.78V
LOW
OFF
赤外線遮断
約6V
約4.78V
HIGH
ON
このように基準電圧を約4.78Vに設定することで、
約4Vと約6Vを判別しやすくしました。
7.完成
改造後は、
赤外線を遮断するとブザーが鳴り、
遮断を解除するとブザーが止まる
という目的の動作になりました。
8.今回の実験で分かったこと
今回のような回路では、
回路図だけを見て動作を判断するのではなく、
実際の端子電圧を測定することが重要です。
特に今回は、テスターで測定しただけでは
3番端子の状態が分かりにくかったため、
オシロスコープで確認することで
約4V/約6Vという状態の違いを確認できました。
その実測結果をもとに基準電圧を設定することで、
目的としていた
「遮断している間だけブザーを鳴らす」
動作を実現できました。
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(2026年9月21日(月) 作成)